なんとなくあるく、なんとなくあらわれる
Feel度 Walk × VIVISTOP / 2022
ジェネレーターの市川力さんと、VIVISTOP(新渡戸文化学園)周辺を歩くところからはじまる、感性を取り戻す2日間。
年齢も所属も様々なメンバーで、「なんとなく」を大切にしながら、歩くことと、表現することに取り組みました。
process1 | 街を歩く、写真を撮る。
なんとなく気になるモノ・コト・ヒトを追い求めてあてもなく歩き出す。
Feel度 Walk の作法はそれだけ。ガイドもいなければ、ファシリテーターもいません。
あらかじめガイドブックを読み込んだり、ネットや雑誌などで事前情報を集めることもしません。VIVISTOPを出たら右左どっちに行こうか、次の交差点はどっちに行くか、路地に入るか入らないか、すべてその場でなんとなく決めて歩いていきます。
歩いているだけで、色々なものが視覚に飛び込んできます。これは何だろう。どうしてここにあるんだろう。これは○○みたい見える。複数名で歩くから、人それぞの視点が重なり、自分の視界がどんどん開けていきます。30分経っても、まだたった100mも歩いていなかった。それもまた「なんとなくあるく」楽しさなのかもしれません。
process2 | みつけたものを、共有する
みんながみつけたものが面白すぎて、それぞれ教えてもらいたくなってきました。
それなので、撮ったものの中から1枚選んで、それについて話をしてもらいました。
えー!これどこ!?こんなものがあったんだ。これは確かにそう見える!
話す方も伝えたい。聞いている方も面白い。
process3 | 写真から音に変換する。
今度は耳の出番です。なんとなく見つけてきたもの(写真)に耳を傾けて、どんな音が聞こえてきそうかを感じて、あらわします。この時も大切なのは「なんとなく」。なんとなくそう聞こえたものを、なんとなく音の言葉(オノマトペ)にして表現してみました。
process4 | 音を色と形に変換する。
風景や、モノの絵をかくわけではありません。誰が音の言葉からなんとなくイメージして、色と形で、なんとなくあらわす。なんとなくあらわれる。
なんとなく、でいいのですから、上手い下手はありません。VIVISTOP内にある道具や材料を実験する様に、ためしていくと、なんとなく、それはあらわれてきます。なんとなく違うんだよなぁ。そしたらまた試します。そうしてそれぞれの表現がうまれてきました。
process5|あらわしたものを、共有する。
あらわしたものを紹介してました。語ってもらうと、見え方が変わってきます。そういう意味だったのか!納得!僕はこう見えた、私はこう感じた。あらわしたものの見え方も、みんなでみると多様な視点が生まれてもっともっと面白くなります。
この言葉はそもそも、どの写真から生まれたのだっけ?写真も合わせて見てみると、一層面白さが加わります。リンクしていたり、さらに深まったり。
ここに集まったメンバーは決して絵を描くのが好きな人、絵を描くのが上手な人が集まったわけではありません。むしろ苦手、絵を描くなんてしばらくしていない、そういう人ばかり。でも2日目にはもう立派なアート作品になってしまう。そして、これには年齢は関係ありません。
なんとなくあるき、なんとなくあらわし、誰もがもっている感性を取り戻す2日間でした。
VIVISTOP NITOBE www.nitobebunka.ac.jp/vivistop